技術職
K.A 入社2年目
知的財産室
知的財産室では、知的財産に関する権利を取得するために、各種権利の出願から登録の手続きおよび登録後の管理を行っています。120年以上の歴史を持つ当社の事業を守るために必要不可欠な部署であり、法律だけでなく社内の幅広い技術の知識が求められる仕事です。
就職活動を始めた当初は、大学で学んだ化学の知識を生かせる会社を志望していました。しかし、様々な企業を見ていく中で、「モノづくり」は化学だけでなく、機械や電気など幅広い技術が生かされているということを強く感じ、化学以外についても学びたいという思いが生まれたことで当社に興味を持ちました。企業研究を進めると私の想像以上に幅広い技術を用いたものづくりを行っていることや、元々興味を持っていたインフラや防災、医療分野の製品を取り扱っていることがわかりました。また法人向けだけでなくBtoCの製品も取り扱っていることから、様々な場面から人々の暮らしに役立つモノづくりができると強く感じ志望しました。
入社までに内定者懇親会があり、内定者研修(通信教育)という形でビジネスマナーや各職種に関連する内容を学びました。入社後にはビジネスマナーはもちろん、会社の歴史、事業、各工場の特色など幅広く学ぶと共に、自分で考えた新製品についてプロモーションを考える実践的な研修など幅広く行いました。その後、工場実習で実際に製品を作るラインに入り、製品製造の流れや現場の課題などを身をもって学びました。会社のこと、事業のこと、ビジネスの基本などを深く学べるので、研修としては非常に充実していると思います。
研修を経て、知的財産室に配属になりました。知的財産室では主に特許・意匠・商標と呼ばれる知的財産に関する権利を取得するための出願から登録の手続きおよび登録後の管理を行っています。その中で私は、出願に伴う基礎資料の作成や、特許の調査を担当しています。出願をするにあたって技術者と様々なやりとりをするため、幅広い知識を学ぶことが出来ます。また、スキルに合わせて新たな業務をチャレンジさせてもらえるため、成長していける環境だと感じています。
ある契約書の内容について技術者に改善提案した時のことです。当初、契約の内容が当社にとって不利になる内容になっていました。知的財産室の仕事は自社の製品と技術を守ることです。取引先との関係性を保ちながら、なるべく対等に契約ができるよう改善策を提案していきました。技術者から「契約締結の要点をよく理解しているね」と直接褒められたことはもちろんですが、提案した内容が最終的に契約書に反映され、当社の技術を守ることに繋がったことがとても嬉しく印象に残っています。
認識の齟齬が生じないように上手く意思疎通を図ることを意識しています。私たちの仕事は本質的な部分を正しく見定めることが特に重要になります。お互いに誤った解釈をしたまま事を進めていくと、知的財産室として守るべき技術を誤って認識することに繋がってしまいます。このようなことがないよう、やりとりをする際には相手の反応を確認したり、疑問に思うことを予想したりしながら説明をするようにしています。